第一章◆すべては止まる

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BGMは完全に止まり、すべてを飲み込む静寂が訪れた。 時計の針どころか、店員さんも、お客さんも、璃咲も………そして私も動きを止めた。 叫びたくても叫べない。 動きたくても動けない…。 ……ただ一つ、止まらないものがあった…。 …それは私の思考。 …なんで意識があるんだろう…。 パニックになりつつも、すべての静寂のせいか、冷静な自分がいた。 一体今、何が起きているのか。 時が止まってしまったの? 世界中?? それともここだけ…? このまま永遠に時が止まったとしたら、動き出せないみんなは死んだのと同じになっちゃうのかな…。 ………!!!! そんなことよりも…… そんなことよりも、なんて言ったら、自分の事しか考えてないみたいでみんなには申し訳ないけど……… ……………私はどうなるの? このままの状態で時が止まってしまったら… 私は永遠にこのままって事?? 意識はあるけど動けないから、何も出来ないこの状況。 そして………永遠という長きにわたる時を、これからずっとこのままで過ごして行かなきゃいけないの!? 助けて……助けて!!!! 嫌だ!嫌だ!!嫌だ!! …声も汗も涙も出ない。 …頭の中では焦りがあるけど、呼吸や鼓動が速まることもない。 ………今はただ、ここにある永遠というものに絶望するしか…なかった……。
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