第二章◆ここにいるよ

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朝が来た。 次の瞬間、夜中の出来事を思い出して鳥肌が立つ。 こんな事、何回繰り返すの? ただの悪夢…ともいえない程に鮮明な記憶。 思い出し、鼓動は早くなる。 今は何時なんだろうな。 そう思ってふと携帯を見ると、ツイッターにDMが来ていた。 YUPIちゃんだ。 『いつも返信遅くてごめんね。心配してくれてありがとう。この前は愚痴っちゃったけど、あたしは大丈夫だよ。あやちゃんもなんかあったら言ってよね!困ってるときは飛んでいくぞーっ!…ま、あくまで気持ちだけだけどねっ!』 何だろう。 YUPIちゃんにはホントに感動するよ。 何気ない返信だけど、昨夜はあんなことがあったからホントにありがたいなぁ。 YUPIちゃんの温かい言葉。 ただ、その嬉しさとともに不安と恐怖、そして寂しさも同時に訪れる。 そんな時。とにかく誰かの声が聞きたくて、一番に思いついた璃咲に電話をした。 一回、二回…と繰り返すコールは、いつものそれとは違って倍以上の時間を要しているように感じられる。 そしてやっと電話に出てくれた璃咲。 いや、多分いつもよりも早いのかもしれないけど。 「…あー、朝からごめんね。なんか璃咲の声が聞きたくなっちゃってさ」 「へー、なんか嬉しいこと言うね。…なんかあった?」 「…うん、またあの昨日のあれが、家でもあって…」 安堵と恐怖が胸の奥でぐるぐるぐちゃぐちゃと混ざり合うような、妙な気分。 「…そっか。大丈夫?今は家だよね?今からそっち行こうか?」 「うん…いい?会いたいよ。…ホントにごめんね」 YUPIちゃんには悪いけど、こんな時だけはやはりリアルの友達のほうがいいかも…って思ってしまうなぁ。
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