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電車に乗って、わざわざ来てくれた璃咲。
「お待たせー!」
「待ったぞぉー!」
やっぱ私には璃咲だよ。
笑顔を通り越し、思わずにやけちゃうもん。
その顔と声。
とにかく安心感はこの上ないんだ。
「…私、どうしちゃったのかなぁ…」
「うーん、あんまり続くようなら病院行ってきなよ。お姉さんは脳腫瘍で入院してるんだっけ?綾音もそうとは限らないけど、もしかしたらってのもあるかもしれないしさ」
「うん、…そうだよね。一応念のため週明けにでも病院に行ってくるよ。あーそれにしてもさ、なんか今年はついてない年だよー。今回のもそうだけど、いろいろおっきな嫌な事もありまくりでさ…」
「あー、今年のって…まずはあれか。痴漢騒動ね。犯人のおじさんは否認してて、結局もめにもめたんだっけ」
痴漢に遭ったのも最低な出来事だったけど、その後のやり取りがあまりにも辛く、さらに私のストレスを増大させた。
相手は罪を認めない上、向こうの家族には慰謝料目当ての嘘なんだろうとか根も葉もないことを言われたし…とにかく散々だったんだよね。
「そうそう、ほんとに最悪だったよ…。身体も心も傷つけられたしさ」
「うんうん、いやー、あれは大変だったね。ん?おっきな嫌な事って、他にもなんかあったっけ?」
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