第一章◆すべては止まる

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「あとさ、明らかに綾音を狙ったえっちなイタ電が毎日のようにかかって来たりとかあったよね」 「うん…あれね。スケジュール把握してる感じで気持ち悪かったなー。私がいる時にだけかかってきたんだよねー」 忘れかけていたその人の声が蘇り、ゾワッと鳥肌が立った。 今だから笑って話せるけど、あの時はかなり怖かったしめちゃくちゃ悩んだなぁ。 帰り道につけられてるんじゃないかってビクビクしたり、よく来る常連のあの人が犯人じゃないかとか疑ったりして、本当におかしくなりそうになったし。 「結局いつの間にかぱったりと電話はこなくなったよね。こなくなったのは嬉しいけど、なんだか不気味で気になるよね…」
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