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「僕、決めました。今度会うとき、サトシさんとしたい。今でもすごくしたいけど、我慢します。男同士のしかたはよくわかってないけど、多分大丈夫です。研究してきます。」  顔が見えないことをいいことに、夏生は言いたいことを言おうと思った。 「サトシさんは、僕としたいですか? したいですよね。そうだと思います」  腕の中で、吹き出す声が聞こえた。 「今度会うとき、ゆっくり話がしたい。いろんなことを語ってほしい。何の話でもいいです。僕で何回抜いたとか」  オイ、と言われた。無視する。 「で、その時二人ともすごくしたくなったら、しましょう。何でも有りで。ちゃんとサトシさんも研究してきてくださいよ」  もう一度、オイと言われた。無視。 「僕と会う気持ちになったら、サトシさんから連絡してください。やる気満々のメール希望だからね」  はあー、愛しいなあ。自分が言ってる内容全部が、自分に刺さる。夏生は、好きな人がいるっていいなあと思った。 「大好き。じゃあ、家に帰ります」  抱きしめた腕を離し、彼とは目も合わさないまま、高岡の部屋を出た。高岡は追っても来なかった。  これでダメになったらそれでもいい。いろいろスッキリした。なんとなく溜まっていた鬱憤のようなものが吐き出せた気分だった。
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