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夏生が枕に顔を埋めていると、高岡は上体を起き上がらせて夏生の横に来た。
「なっちゃん、恥ずかしがらないよね」
「男同士だから、別に……、ひょっとしてそうした方が良かったですか?」
「まさか。好きな子が自分とセックスを楽しんでくれれて、嫌なわけないだろ」
「可愛げなかったかな」
「なっちゃんらしくて、すごくいい」
高岡が夏生の手を取り、自分の性器に導くと、夏生は自分がいつもいいと思うところから擦った。穂先のくびれの重なっているところ、裏側のラインの往復、もちろん鈴口も柔らかく撫でた。ゆっくりエレクトする様を堪能する間、高岡は夏生の脇腹を撫でていたが、指先は次第に腰を巡り、後方の谷間へと辿り着いた。
「解すの?」
夏生が目を見て言った瞬間、高岡の股間の熱量にはグィンとギアが入ったのが分かった。
「していい?」
「して欲しい」
「すごく、させて」
ここから先は、夏生にとっても未知の世界ではあったが、ゴムを付けた高岡の指は丁寧で、ローションをたっぷり使って夏生の後口を寛げていった。うつ伏せて任せていると意外と大丈夫そうな気がしてきた。指を増やされた時も、違和感はもちろんあったが、それ以上に奥でざわつく感覚の方が強くて、腰が揺れそうになった。
夏生の様子を見て高岡も、恐恐と進めていた探索を弛めず、宝箱の在処を探し続けた。3本目の指が呼び込まれる頃には、すっかり性器へと整えあげられ、高岡の訪れを待ちわびるまでになっていた。
夏生の意識も解されトロンと蕩けていたが、掲げた後口に高岡の昂りが当てられた時は緊張が走った。
「いっ…」
「痛い?」
強がって枕に埋めた顔を振ると、入口に入った先端を引き抜かれ、身体を仰向けにされ抱き締められた。
「違うな」
「何?」
「俺、なっちゃんに突っ込みただけじゃないわ。俺らセックスしたいんだから、向い合せでしようよ」
名前を呼ばれながら押し進められる挿入は、キツくはあったが激しく幸福で、これから高岡と過ごす日々も同じように楽しめるといいと思えた。高岡が自分の中で達した時の顔を忘れたくない。薄目を開けて見ていた彼の喘ぎは確かに夏生が与えたもので、熱望して求めた夏生の全てを受け取る儀式のようだった。
二人の身体に挟まれ、夏生も少し遅れて放ち、そのまま軽く抱き合った。高岡の重さが心地良くて、繋がったまま眠ってもいいなと、夏生は思った。
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