第九章 彼女がたどりついた場所

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 ***  「ただいま、美里。体調は大丈夫か?病院には?」  「おかえりなさい。病院にはきちんと行ったわ。報告することがあるの」  彼の耳元でささやく。  「二人目が出来たわ」  私の想像どおり、宏夢は驚いた後、大喜びで抱き締めてきた。  「美里……ありがとう、幸せだ……」  愛情に満ちた声に胸がいっぱいになって、私も彼の背中に静かに腕を回していた。                                 おわり
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