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“森の前に船着き場があるので、その近くでお舟を借りてから行って下さい”
「えーと、ここやな」
イオンの言う通り渡された地図を頼りに行ってみると、でっかい湖の向こうにその森はあった。
ついでに(は余計か)湖の前には木製の小屋があって、森へはそこのお舟で漕ぐしか行かれへんみたいやな。
……で、どうやら依頼主はその小屋で待ってるらしい。
「お待ちしておりました、依頼主のミーラと申します」
中から依頼主が出てきた。ミールかな。
うっわ、背ぇ低くてめっちゃ可愛いやん!
あ、そんな事よりも。
「チイや、よろしく。早速やけど話聞かせてくれへんかな? 森で怪物が暴れ廻ってるみたいやけど?」
「……仰る通りです。実は……夜にいきなり現れてその辺りの草木や植物、動物達までもを次々と襲っているんです。血痕は今のところ確認されていないそうなので犠牲は出ていませんが……とにかく、毎晩毎晩その唸り声で目を覚まされて寝不足なんです! 助けて下さい!」
犠牲出てへんって事は、シ体も出てへんって事やんな? あー……それで警察が動いてくれへんのか。
それでも、ミールほどの実力者ならそんくらいブッ飛ばせるハズやけど。
なんかよう分からんけど、大変なんやなぁ。
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