1.突然の始まり

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「オレもっとドキドキさせられる自信あるけど」 ここで諦めるワケにはいかない。 オレがもし少しでも気になる存在になれてるのなら、どうかチャンスを与えて。 きっとオレのあなたへのこの想いでドキドキさせられる自信あるから。 っていうか、絶対ドキドキさせてみせるから。 彼女にせめてその気持ちだけは伝わるようにと、あえて自信たっぷりに余裕なフリをして彼女の出方を伺う。 「そうだな。じゃあ、もしどこかでまた会えたらその時またドキドキさせてよ」 すると、彼女からはどちらとも言えない言葉が返って来た。 それは期待してもいいってこと? それともここで否定されたってこと? でも今度会えたらってことは、また会っても嫌じゃないってことだよね? そしてその時オレがそういう風に接してもいいってことだよね? 「へぇ・・・。もしまた会えたら今度こそ口説いていいってことね?」 もし口説いていいなら、絶対その時オレは容赦しないけどいい? 「そういう風に思ってくれるならぜひ」 そう自分が言った言葉後悔しないでね? 絶対その時はあなたをモノにするから。 絶対オレに振り向かせてみせるから。 「あっ、でもこのお店はナシね」 「なるほど。ここじゃない本当の偶然ってことね」 この店での口説きは認めないってことね。 「そっ。それなら運命なんだな~って思ってその誘い一緒に楽しむ」 オッケ。 その言葉よ~く覚えておいて。 きっとあなたとオレはこの店ではない場所で、どうやったって出会う運命だから。 その時にオレのあなたへのストレートな想いをきっとぶつけるから。 そしたらきっとあなたはオレを好きになっていくはずだから。
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