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【１】
「愛ちゃん、ハッピーバースデー！」
小学校からの仲良しのなっちゃんこと菜摘ちゃんが、朝待ち合わせの角で顔合わせるなり祝ってくれた。
今日はわたしの十五歳の誕生日なんだ。
もう十五歳、……まだ、十五歳。
中学は公立で校区決まってるから一緒なのも当たり前だけど、今年は受験で志望高校も同じなんだよね。
二人とも合格できたらいいなぁ。
「わー、ありがと！ 嬉しー！」
はい！ って差し出されたプレゼントの包みを受け取ってお礼言う。
道端で立ったまま開けるのもなんだから、わたしはとりあえずプレゼントをバッグに仕舞った。
なっちゃんには「学校着いたら開けるね」って伝えたら、わかってる、って風に笑ってくれる。
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