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3人はその後、ピアノの傍の、一番奥にあるテーブルに座った。
少しだけ話をしていってもかまわないだろう。
3人で音楽の話をしていて、突然グレッグが顔を寄せてきた。エドガーとマークに寄ってくるように手で合図する。
何事だろう?
不思議に思いながらも、顔を寄せていく。
「ねえ、ちょっと聞いていい?」
グレッグが小さな声で問う。
何だ?
マークと顔を見合わせた。
「いいよ。何?」
「あのさ、2人は何時その・・男になった?」
「へ?」
マークが変な顔をした。
「何だよ、それ。」と顔を赤らめて言う。
「だってさ、聞いてみたいじゃない?人生の先輩の話をさ。」
先輩って・・ほんの4年しか長く生きていないんだけど・・・
マークが「そういう君はどうなんだよ。こういうことは、話し始めた奴から言うのが筋ってもんだろう?」と、少しからかうような口ぶりでグレッグに言った。
「エ~だって、僕はまだ22歳で・・・」
「年なんて関係ないよ。さあ、言ってみ。何時だったんだよ。」
マークの言葉にグレッグの顔も赤くなる。
「それは・・・それは・・・17のとき・・・」
エ?!17?!まじ?ま・・・負けた・・・
マークが笑って言った。
「遅い!!俺なんて16の時だったんだぞ。」
「何だよそれ、たった1歳の差じゃないか。そんなの、負けたにはならないね。」
16・・・
エドガーは心の中で頭を抱えていた。神様、こっちに振られませんように・・・
しかし彼の心の声は、神には通じなかったようだ。2人がエドガーを見た。
「で、エドは?」
ウ・・・
「い、いや・・そんなこと・・・」
「何時?」
ウ・・・
2人の視線が突き刺さる。
「エドは何時?」
・・・・・「18・・・」
ポツッと言ったエドガーの言葉に、グレッグとマークが驚いたような顔をした。そして次第に笑いが・・・
「18?嘘、18?」
そんなに何回も言わないでくれ!さんざん艦隊の仲間からも、からかわれたのに・・・
「エドが18?」
「だから、そんなに何回も言わないでくれ。もういいだろう?ちゃんと言ったんだから。」
「おそ。」
おそって・・・涙が出そう・・・
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