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*黄金比率*
「ねぇねぇ、ついに完成した?」
黄色い声がついてくる。
パタパタと廊下を走り、前をゆく私の腰に
タックルの様にしがみついてきた。
「きゃー(つ≧▽≦)つマリアの腰ってホントに細い〜!」
「こらこら、何おもむろにメジャーを取り出してるのよ?(((゜o゜;」
「ウン、57...今日も変わりなし!(。•̀ᴗ-)✧」
「マリア( (;˘_˘)┌でも胸はとっても小さいと思うのよ?」
「ケンカ売ってる訳?(눈‸눈)」
「違う違う〜、まだこれから育てばいいの、マリアまだ16歳よ?」
「ちなみに私はピチピチの12歳(≧▽≦)きゃー」
この発言は、やはりケンカを売っていると見える。
すぐに「何がピチピチよ、あんたはガキよ!」とマリア。
ここはエターナリアで最高の学問分野の揃った『学問の街イブラム』。
エターナリア全土のヒトたちが、種別の違いなく
専門知識を学べる学問都市。
街全体が学びに特化しており、学ぶ為なら、
最近になって始まった獣人族への差別さえ無い。
人間と獣人族が同じ学びの屋根の下で、一緒の最新の学問分野を
受けられる様になっている。
しかも飛び級制度が発達しており、マリアの様な幼子が、
大学生に所属している。
隣で話すのはニコル・フリーマン。
仲良くなったのは、マリアと同期だからだ。
年下なのに大学院も史上最年少の12歳で突破した。
いわゆる怪物っ子である。
「よしよし(๑•̀ㅂ•́)و✧今度はバストとヒップね」
「ちょっとどこまで!(*ノωノ)恥ずかしいから
廊下で測らないでよ!」
「毎日毎日‥‥((~_~メ)アキラメモ-ド」
「エヘヘ、美の追求で〜す、黄金比率を探索しているのよ」
「うーん、やはり胸が~。ヒップはまあまあなのにね〜」
でも幼いからなのか?
天然ちゃんである。
「このバカ!」
とうとうマリアのゲンコツが落ちた。
「痛いよ〜マリアが殴ったぁー((༎ຶ ෴ ༎ຶ)」
「こんな事ならニコルに白の女神の偶像を見せるんじゃなかったわ!」
( ゚д゚ )彡そう!
白の女神像を見てから始まった、この黄金比率病。
まさに女神像が黄金比率。
ニコルは女神に心酔してしまい、こうなっているのである。
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