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「そうかぁ、西園寺さんは澪ちゃんみたいなタイプに弱いかもしれないね。グイグイくる女の人は今までたくさん周りにいたかも知れないけど、純粋な澪ちゃんとどう接してよいか西園寺さんも分からないかもね…あっそうだ!なにかおねだりしてみたら。」
「おねだりって…何も欲しくないし…。」
安藤は私を見ながら大きく首を振ったのだ。
「物じゃなくていいのよ。例えば一緒に食事行きたいとか、買い物に行って欲しいとか、そんな些細な事でも澪ちゃんに言われたら嬉しいかもね。」
・・・・・
「陽斗さん、お帰りなさい。」
陽斗が帰って来たのは夜の9時をすでに回っていたが、今日は一緒にご飯が食べたくて待っていたのだ。
「澪、夕食を待っていてくれたのかい。」
「はい。陽斗さんと一緒に食べたくて。」
すると陽斗は意外な表情を見せたのだった。
口に手を当てて頬と耳が赤くなっているように見える。
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