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機密情報の記録
機密情報の記録
その転校生はいじめられっ子Aを助けた。
二人の会話を記録している。
「助けてくれてありがとう」
「…何も」
「私も、誰にも迷惑をかけずに誰かのためになりたい」
「…何それ機械みたい」
この次の日にいじめの標的は転校生に変わった。
Aはもう一度いじめられるのが怖くて周りと一緒にその光景を見ていた。
実験は成功。いじめの被害を人工脳の人体で防げた。
脳死の遺体さえあればこの転校生のような身代わりを作れる。
人体から人工脳に感覚神経として送られてきた信号を元に演算し、運動神経代わりの信号を送る。
人間の表情や体の動きはモーターで再現できないが人体を用いることにより実現。
会話の記録も実験結果も人工脳から取り出したもの。
これそのものがデータをとるため成果も目に見えやすい。
いずれはスタントマンなどパフォーマー、軍事運用も視野に入れている。
そし—
誰だ。いつから聞いていた。
~○○年○月○日~
初めまして、転校生のAです。
皆さん、よろしくお願いします。
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