無駄ではない無駄話

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「おいロビン、ちょっと待てよ」  ケインは酒臭い息を漂わせながら私に絡んできた。 「面白い話があるんだよ……。いやよくある話かもしれんが、まあ聞いてくれ。……何、そんな話は聞きたくないって? そりゃあないぜ相棒。俺たち、共に戦火を生き抜いてきた仲間じゃねえか」  ケインはろれつの回らない舌で、まくし立てる。 「なあ、悪いこた言わねえ、俺の話を聞けって。とにかく面白い話だからよ。まあよくある話だが。行くのはそれからでも遅くない。そうだ、面白いんだ。よくある話だが聞いてくれ……」
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