21人が本棚に入れています
本棚に追加
自分から、もっとわかりやすく この気持ちを捧げてみたらどうだろう?
もうすぐ二人の誕生日がやってくる。
しかも、偶然にも同じ日なのだ。
その事実を知った時は、運命的な気がして嬉しかった。
誕生日は前の晩から一緒に過ごすのが定番で、いつもそれなりに楽しいバースデーにはなるのだけれど。
今年は……
照れすぎて甘さ控えめな広実に、蓮の方から仕掛けてみるという作戦もアリではないか。
きっと『同じ樹の下で眠ろう』は、彼が考えた精一杯の愛の表現。
真面目になろうとすればするほど、おかしな方向に進んでしまう。
それも広実らしくて好きだけれど、たまにはもっともっと、自分を蕩けさせてくれる言葉を訊かせてくれてもいいのでは?
しかし相手に望んでばかりでは良くない。
だから蓮は、広実に指輪を贈ることにしたのだ。
いわゆる、マリッジリングを。
そうすれば広実も蓮の想いの深さと本気度に、糖度を上げてくれるに違いない。
最初のコメントを投稿しよう!