指輪と眠ろう

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自分から、もっとわかりやすく この気持ちを捧げてみたらどうだろう? もうすぐ二人の誕生日がやってくる。 しかも、偶然にも同じ日なのだ。 その事実を知った時は、運命的な気がして嬉しかった。 誕生日は前の晩から一緒に過ごすのが定番で、いつもそれなりに楽しいバースデーにはなるのだけれど。 今年は…… 照れすぎて甘さ控えめな広実に、蓮の方から仕掛けてみるという作戦もアリではないか。 きっと『同じ樹の下で眠ろう』は、彼が考えた精一杯の愛の表現。 真面目になろうとすればするほど、おかしな方向に進んでしまう。 それも広実らしくて好きだけれど、たまにはもっともっと、自分を蕩けさせてくれる言葉を訊かせてくれてもいいのでは? しかし相手に望んでばかりでは良くない。 だから蓮は、広実に指輪を贈ることにしたのだ。 いわゆる、マリッジリングを。 そうすれば広実も蓮の想いの深さと本気度に、糖度を上げてくれるに違いない。
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