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「そだ、ごめん。飲み物聞いてなかった。何する?」
完全におでん居酒屋の大将と化した尾田さんに、生ビールとレモン酎ハイを頼んだ。私はレモン酎ハイが大好きなのだ。
早速飲み物も並べてくれると、尾田さんが席に戻ってきた。なぜか尾田夫婦とも乾杯し、お酒を飲みながらおでんを食べた。
「わ、美味しい!」
「ん、美味い!!」
竹輪をひと口食べて、思わず感想が口を出た。優しい味付けの出汁で柔らかく炊かれた竹輪は、噛むとじゅわーっと染みた出汁と共に舌の上へ絶妙な味を落としていく。
あまりの美味しさに、ぱくぱくと食べてしまった。石井も舌鼓を打ってうんうん頷き、満足している様子。
「美味いだろ? ここのおでん」
「「はい、とても!」」
何と返事が石井と被った。ゲー。最悪。こんなヤツと仲良し認定されたらどうしよう。尾田さんたちにきちんと伝えねば。
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