初恋と失恋

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そして頭も良い上に、岩橋屋グループの次男。初恋の人、理人くんの弟だ。現在は私の後任で生徒会長をしている。 これだけ揃うと、確かにスペックは高すぎる。その上、フリーとなると…大変だ。 同じ学年だけでなく、前後の学年からも絶大な支持があるのも頷ける。 一方で、鉄平はメグが彼女であることを公にしていて、誰が見てもはいる余地なしなのは一目瞭然。執着系男子だということも、周知の事実。そこへ入り込もうとする強者はいない。 それなのに騒ぐのか? 男の嫉妬は見苦しいぞ、鉄平。 「あまりにも鉄平がうるさい様なら、私から注意するから言って? それとも、お父さんの方がいいかな?」 「うわ。 お姉ちゃん、それダメ。 さすがの鉄平も黙ると思うけど、再起不能になっちゃう。」 「フフフ、そうね。 坂上先生のお説教は堪えるからねぇ。」 父にこんこんとお説教されて、心を入れ替えない人はいない。 長い長いお説教。 でも、叱っている生徒を思いやって話しているのがよくわかる。 誰もが、もう2度と悪いことはしない様にしよう、と思えるから不思議だ。
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