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「そういえばリョウ、前に快便だって言ってたよね」
指を動かす間にそう言うと、抱きついていた枕から顔を上げた涼が浩太の言葉に反応する。
「そーだけど……って、オレがオンナ役かよッ!」
「…」
ぬり、ぬり…と体液を利用して襞を刺激していると、最初に触れた時よりは幾分柔らかくなってきたことを感じながらも、涼の問いかけには無言で答える。
ウソだろ、とは思うものの――この体勢に、この指使い。
(ヤバイんじゃないの、オレ)
童貞なのにバージンを先に失うのかよ、と内心で焦るように考えた涼は、慌てて枕の下から腕を引き抜き、逃げようとする。
が。
やっぱり浩太の方が一枚も二枚も上手だった。
じた、とも動かないうちに襞の中に指を突き入れられ、そのショックで動けなくなる。
「ひッ!」
「力まないで。…大丈夫、リョウのココ、おれの指のサイズに広がってるから…座薬って、入れたことあるだろ?」
確かに、じんわりと広がる感覚はあれども痛みはなく、昔入れられたことのある座薬の感覚に似ていないこともない。
「そんな感じで…力、抜いて? …そう…上手いよ」
浩太の言う通りに括約筋に力を込めないように意識すると、するりと浩太の指が涼の襞をくぐり、その中に入ってくる。
「わぁッ!」
襞をくすぐる指の感触がダイレクトに伝わってくるのに驚いた涼は、何とも色気のない声を上げて浩太の指を締め付けた。
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