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と、あまりの恥ずかしさに顔を上げられないでいる涼に、そんな内心などお見通しだ、と言わんばかりに、
「今のが前立腺だから。 あそこを擦れば、間違いなくイけるからね」
と言って、涼がどこかで聞いたことのあるであろう言葉を口にして、羞恥に身を揉むその気を引いた。
「ぜんりつ…?」
「中学の時とかに、話題にならなかった? 前立腺マッサージ」
枕を抱きしめ、涙目で上体を起こした涼に向かってそう言うと、
(そういえば…)
といった風に、涼が恥ずかしい思いに囚われてぐるぐるしていた気持ちから離れたのを感じて、浩太はほっと安堵の息を吐く。
するする、と、売り言葉に買い言葉ですることになったものの、なんの知識もない涼には、全てが刺激的だったようだ。
そんな涼相手にアナルセックスは過激だったかな…と思いながら、いつか涼とセックスできた時のために日々妄想していた計画の一つにスイッチした方がいいと考える。
「じゃあ、次、してみようか」
「え~」
まだすんのかよ、という風に抗議の声を上げると、ベットに全裸で正座する浩太にじとっとした目付きで睨まれる。
「三回」
「…」
「…イった人は、十分かもねぇ」
そう言って笑顔を作る浩太の目がちっとも笑っていないことに気がつき、涼は都合が悪そうな顔をして目を逸らした。
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