136人が本棚に入れています
本棚に追加
現在。
「ち、ちょっと待った!」
「駄目。 …してもいいって言った」
「…~! そーだけどさぁ…!」
「だったら。 大人しく、する」
ギシ、とベットを軋ませ、水無子 涼の上に覆い被さるようにして乗り上げてくる清水 浩太の上気した顔を見て、涼はごきゅっ、と喉を鳴らして生唾を嚥下した。
「優しく、するから…ね?」
(『ね』じゃねぇ、ねじゃあ…!)
目の前でネクタイを緩め、熱い眼差しで見つめられ――自分の頬も同じように上気するのを意識しない訳にはいかなかった。
「リョウ…」
西日がかる日差しで覆い被さる浩太の影がベットに体を沈み込ませる涼の顔に落ちる。
だらだらと冷や汗を掻く涼の前で、浩太がゆっくりと目蓋を閉じ――…
(マジかよ~…!)
激しい動機が鳴り止まない涼の唇めがけて、浩太の唇が――落ちてくる。
.
最初のコメントを投稿しよう!