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だから―――もう一度たしかめたい。
そうして完全なる真実と認めれば、今日のを凌ぐはずの興奮が自ずと想像力をかき立て、リアリティーをPCモニターに綴りだせるのでは……。
というのは都合のいい思いつきだが、とりあえずそれに賭けてみたい気もしていた。
しかし本当のところは―――あのときの教室で体験した精神的絶頂への階段を、想像力を糧にして、単にもう一度味わいたかっただけなのかもしれない……。
と、そんな思いにいたりもしたのは、改札を、知らず抜けていたあとだった。
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