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ちょっと俺の訪問の仕方…失敗したかも…。
こんな風に、無理矢理に乱入したのは、まずかったかもしんない…
でも、そんなのはいいや。
とにかく、恩返し…。
目的達成ができれば、OKなはずだ。
「とにかく、少し説明しますから…お邪魔しますね…」
ズルズルと青野爽をひきずるようにしながら、部屋に入って電気を点ける。
爽の部屋は物も少なく、男の部屋にしてはものすごく片付いていた。
「まあ…そこに適当に座ってください…」俺が爽をソファーに促す。
完全に、住民と訪問者が逆転している…。
「…は…い…、っ…」爽の目が…さっきから泳ぎっぱなしだ…もしかして、俺がビビらせた…?
そりゃそうか…突然知らないデカい男が訪ねてきて、恩返しだ恩返しだって…連呼されたら、
誰だって不気味に思うに違いない…。
俺はいまだにガタガタ震えながら、正座をして座っている爽に説明をすべく、口を開いた。
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