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「ぼ・ぼ・ぼくは・・・な・な・何を・・・?」
青年はどもりだった。
王女さまは、青年の話し方を聞いてちょっとびっくりしたご様子だったけれど、にっこりと微笑んだ。
従医は言った。
「よく聞くがよい。北の果て、鷲の巣村にあるという『蜜の実』だけが、姫さまのご病気を治すことができるのだ」
従医は、小さな声でそっと馬子にささやいた。
「このままでは、お命は5日と保たないだろう。お前はとても速く走る馬を持っている。その馬であれば、往復4日で戻れるはずだ」
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