3. 変化

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「公園では何してるんだろ?」 「なんか、ぼーっと空眺めてるらしいぞ」 「何それ、お爺ちゃんじゃん」 「ああ見えて案外疲れ果ててるのかもしれんな。ただでさえ大変そうなのに自分で仕事増やしちゃってるし」 確かに、と思った。 大人になったら、それなりに仕事して、休みの日は自分がやりたい事を楽しむものだと思っていたけど、先生は休日まで仕事をしていることになる。 それでいて、本当に仕事をしない時間をぼーっとして消費していては、一体何のために働いているのかも分からないじゃないか……。 先生だけがただただ特殊なだけかもしれないけど、僕は訊いてみたくなった。 先生は何のために働いているのか。生きる楽しみが、何なのか。
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