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あと三分で喰えますか?
家に帰ると、妻が寝ていた。
その時だ。
ちょうどその時初めて彼が
妻をモノ扱いしていたことに気がついたのだ。
仕事を頑張ってきた。
苦しくとも、辛くとも、
悩み苦しんでいたとしても
いつも次の日には会社に行った。
何故なら、どんなに苦しくとも
会社から帰ると、或いは会社から戻ると、
そこには妻の愛があったからだ。
端的に言うと、それは幸福だった。
しかし、それは彼にとってだけだった。
貴方は変わってしまった。
初めてそんなことを言われた。
そして、初めて気がついた。
私は、仕事を頑張るために
ただ、それだけの為
妻を愛していたのだと。
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