あと三分で喰えますか?

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「やあ、今日も並んでるね」 「あー……なんすか」  少年は一週間後  またあのラーメン屋に訪れていた。  暇つぶしの為に手に入れたスマホを  視界に入れたまま、彼の呼びかけに答える。 「この間は悪かったね。  なんか食べる気をなくしてしまったみたいで」 「んー、いえ、いいすよ」 「でも、突然どうしたんだ」 「えっと。あーその。俺、決めてるんすよ」 「決めてる?」 「この店のラーメンは しみったれた気分で食わないって」 「なるほど」 「ほら、しょっぺーっしょ ここのラーメン?」 「確かに、それは言えてるな」  彼はどこか大げさに笑う。  随分と溌剌とした男に見える。  元気ですね。  暇なんすか。  なんでまたラーメンなんすか。  どの言葉もしっくりこない。
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