指が触れる度に知りたい

変調

　友達は飽きもせず毎日毎日SNSに投稿を続けている。私も同じくそれをいただいて加工する。投稿された画像全てを加工し直すわけではないのだけれど、最近数が多すぎるように思う。

　趣味と義務の狭間をうろうろしているように感じる。頼まれてやるものではないし、自分が気になるから完璧にお直ししているだけなのだから楽しくできなければやらなければよいのだ。

　見せびらかしたい人が多いのだと感じる。私は見せたいのではなく、もっと良くしているだけだ。

　そうしているだけだったら何も起きなかったのに。ただの自己満足であったのに。

「ねえ、その待ち受けの写真はあなたが加工したの」
　会社の隣の席の先輩が私のスマートフォンを覗きこんだ。退社時刻を過ぎ少し気が緩んでしまったのだ。メールマガジンが届いたせいでデスクに置いてしまったスマートフォンの画面が明るくなったのだ。