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「・・そうか・・でも彼の言う事、解る気がする・・」
え?と花梨に顔を向ける。
頭上から舞い落ちてくる黄色く色づいた葉を目で追う彼女は、
地面に落ちたのを確認してから私に目を向けた。
「物分かりがよすぎるのもなんだよ、男にとっちゃさあ。
甘えたり拗ねたり、めんどくせえなぁって言いながらも
自分に惚れてるんだなコイツって、再確認したいんじゃないかね。
で、この女には俺がいないとダメなんだってさ」
そういうもん?と唇と尖らせると、そういうもんだよとあっさり返ってきた。
ふうん、と親友の言葉に一応納得する。
だけど、今更納得したところでどうなるもんでもない。
彼とはもう、終わってしまったのだから。
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