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「あーそーだよ、ばかだよ。にんげんみんなばかだから、なにがただしいかわかんねーから、みんなでがんくびそろえて、ちからあわせて、ちえだしあって、ルールってもんをきめるんだろ。そのルールのいみすらりかいできねーぶんざいで、ガタガタぬかしてんじゃねーよヒヨッコが」
「ガタガタぬかしてんのはテメェだろうがよ!! テメェが黙ってりゃ俺だってガタガタぬかす必要もなかったんだ、責任転嫁してんなよ?」
「せきにんてんこしてんのテメーだろうが!!」
ポンチョ女の顔が般若のように歪み、全身から暗黒の瘴気が薄っすらと漂う。
光が消えた瞳に映るのは、一切光を通さぬ漆黒の闇。その闇は沸騰し、刃となって俺に襲いかかる。
「テメーマジでいいかげんにしろよ? まえのあんどろいどのころからおもってたけどよ、わをみだしてんじゃねーよ!! きかんそくもよむきねーし、そのくせきにくわなかったらやぶろーとするし……いっとくけどな、レクがくそゆーのーってだけだからな? あーしだったらテメーみてーなむのー、すぐクビにしてやるわ!!」
「へぇ!! そいつァおもしれェ!! 要は後輩の面倒もロクに見れねぇ無能ってことじゃねぇかァ!! 都合が悪くなればコーハイのせいですかはいはいセンパイなんてえらいんでしょーか百足野郎がいなきゃ戦力外のクソザコナメクジなのに口だけは立派立派あーこの程度でセンパイヅラできるんならホントマジで楽な仕事だよなァ!!」
ばりん、とガラスが粉々になったかのような音が炸裂した。
顔中に冷たい液体がべちゃりとまとわりつく。俺らが座っていたテーブルの上に置いてあった花瓶がなくなっていたことに気づいた。そしてそれが、俺の顔面にブチ当てられたせいだってことも―――。
刹那、頭の中が真っ白になった。目の前のクソアマを亡き者にする。ただそれだけに思考が集約される。
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