久我

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俺は指定された部屋のベルを押す。 「お待ちしてました」 俺は驚きはしたが、素直に部屋に入室する。 随分年下…確かあの日、俺と夏木が初めて結ばれた夜…酔った夏木を送ろうとしていたあの男だ… 「写真…見ていただけました?」 「俺を脅すつもりか?」 「いえ…ただ彼女とすぐに別れて欲しいなって…女と不倫なんて良くない、すぐにばれます」 「…君の目的は何だ、金か?それとも彼女を?」 やっとわかった。 この男は夏木を好きなのだ…その夏木と通じた俺に恨みを抱いて… こんな脅しをかけてきたに違いない 「彼女とは別れた…だから頼む、黙っておいてくれ。おまえの気持ちもわかる…」   「俺の気持ち?どんな…?」 「夏木に対する気持ちだ…好きなんだろう…?」 「あ…はは…はっ!」男が笑う。 「な…なんだよ…」   いきなり、ベッドに押し倒される                ! ん ?   「好き…俺が欲しいのは…主任…あんただけ…俺のモノになれ。そしたら不倫の事実は黙っておいてやる…抵抗するなら全て暴露だ…あんたの立場…どうなるだろうな…」 「 じょ…冗談… …」 「冗談なもんか… あんたのこと想像して俺が何度…  まあいい。」 奴の手が…俺の身体を這いまわる…ゾクゾクして… 鳥肌も… 「嫌だ… や… やめ、ろ…俺はノーマル なんだ!」 「ノーマル…って何…?俺にとってのノーマルはこれ…。主任…もう少しだけ、力抜いて…なんか子犬みたいにぶるぶる震えて可愛い…男とは初めてなのか…?まあ、人生経験だな…これから、よろしこ…。」 いや… 嫌だ… 嘘だ、これは夢… …?                  誰か…  ああっ…!                                                                                     完                         
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