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「恩に着るぜ、兄ちゃん!!」
ガメッツさんはサーハ君に礼を言うと、今度は良藍の方を向き、
「黒髪の嬢ちゃん、頼む! 金を貸してくれ!!」
彼女に懇願します。
対して、良藍はというと、
「円くんが“いい”って言ってるから、あたしもお金を貸すことに同意してもいいわ──」
「──マジか?! 黒髪の嬢ちゃん?!」
「──でもね、流石にタダで貸すってのも芸が無いわよね……
。だから、…………そうね……
……あ! そうだ! 貸したお金の返済はお金じゃなくて、スゴいお宝にしてちょうだい♪ 勿論、あたし基準でスゴいお宝だからね! この条件が呑めるなら、あたしも喜んでお金を貸すことに同意するわ。どうかしら?」
やっぱり、普段の彼女通り、一見出来そうに見えて実は無理難題を提示しました。
「──なッ!? そんな無茶な……!?」
「──分かったっす! その条件、呑むっす! ですから、どうか、兄貴の為にお金を貸して下さいっす!!」
良藍の突き付けた条件にガメッツさんは絶望の色をみせますが、それを遮ってランテ君が決意と覚悟を決めた言葉で承諾を口にします。
「じゃあ、交渉成立ね♪ どんな、スゴいお宝を持ってくるか、あたし、首を長くして待ってるからね♪ ヨロシクね、トレジャーハンターさん」
──こうして、ボクたちはガメッツさんがカジノで作った借金を肩代わりして返済し、ガメッツさんは無事に一生涯タダ働きを免れのでした。
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