プロローグ

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プロローグ

我ながら呆れる。 なんて簡単でもろかったものか。五年前の眼差しだろうが声だろうがよみがえってきたからって何?ほだされるとかって何?情けない、私としたことが。 あれはどう考えても気の迷い。クリスマスシーズンの浮かれ事だった違いない。その証拠に、あの夜以来何の音沙汰もないもの。勿論こっちからだって連絡なんてしない。 自分を取り戻せ。あのペースに巻き込まれるな。
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