曼荼羅

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ささやかな誘いと共に花は散っていった。妖精たちが笛を吹きながら、舞っている。花は笛の奏でるメロディーに合わせて、飛び上がったり、渦をなしたりして、喜びを表している。中空は、赤やピンクや白の花びらで、いっぱいである。妖精たちも、嬉しそうに空中を泳いで、体をひねったり、回転したりと、休む暇がない。カッ、と、中空が光なしたかと思うと、曼荼羅の掛軸が、ばらばらと掛かった。掛軸は、風に揺れながら、(ゴォッ、ゴォッ)と、音を立てた。空気は、赤と黄に染まり、曼荼羅は消え、佛が取って換わった。 両腕を拡げる小春日和かな✨
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