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事件
「どうしました? 内田先生、知恵先生」
「変な黒ずくめの人たちが、吉田先生、子どもたちを避難させてください!」
とにかく園児に危険がおよぶかもしれませんから何とかしようとしたのですが中々子どもたちが言うことを聞いてはくれないので、
「知恵先生も一緒におねがいします!」
「知恵先生、私が彼等を見張るので吉田先生と一緒に避難を」
「しかし」
「はやくっ、彼等が園児を見つけてしまいます!」
唯一の男性の内田先生が黒ずくめの人達に目を離さず間、子どもたちと教室を出ていきました。
「はぁ、はぁ」さっきの和やかな雰囲気から一転、寒気がする恐怖感ですがなんとしても子どもたちを護らないと。
「先生どうしたの?」
「お外でなにかあるの?」
「だいじょうぶ?」
手が滲み声も震える、泣いてしまいそう。
でも、
「だ、だいじょうぶ〜、少し静かにしてましょうね〜」
恐怖心に耐えながら冷静にスマホを持ってガタガタする手で、
「もしもし、警察ですか――」
そんな私が警察に連絡している頃にタバコを吸っている猫背の黒ずくめの人が、
「ふぅ〜······警察も直に来る、ちゃんとガキをかっさらってこい。んで、いつもの通り車でとんずらだ」」
「「へい」」
「幼稚園、便利なもんだぜ、へへっ······」
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