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恐怖
警察に連絡も終わり、ふと今度は内田先生が心配になってきました。まさかまさかの事がないか不安がやってきまして部屋の窓辺りで子どもを落ち着かせているような知恵先生に、
「知恵先生、わ、私ようすをみて、き、きます」
「ダメですっ、危険ですよ」
「でも、内田先生が心配ですから」
「なら、吉田先生がこの子たちを」
「知恵先生いかないで〜」
「ええ〜っ」
「知恵先生は子どもたちをお願いします。だいじょうぶ、様子を見るだけですから」
護身用にほうきを持ちながらそ〜っと扉を開いて、歩いて、歩いて······こんなに静かに歩くのは初めてです。転けたら終わりの命をかけたリアルゲームみたいです。
さっき内田先生がいた部屋に近づきました。するとガタガタガタッと扉を無理やり開けそうな音が、
「······開けろ」
「な、なんのようですか、ここは幼稚園で」
「いいから開けろっ!」
内田先生が震えながらも開けないでいるとデカい黒ずくめの人は懐から、
バキュンッ、
じゅ、じゅじゅじゅじゅ、銃声が「ひぃーっ」もう超怖くて私はうずくまってしまいました。
それでも時が止まるわけもなく窓に発砲して鍵を開けて、
「う、うわ······わっ」
恐怖する内田先生の声、私は怖くて何にもしたくない······でもでも、内田先生が······、
ど、どうすればっ、どうすればいいのでしょう。
そんな状態のわたしの頭の中にふとエプロンの右ポケットに入っているものが、それは、
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