タコ・・・

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タコ・・・

 赤マスク······。  子どもたちに笑われた赤マスク、どうしてかタコの怪獣と呼びれてしまった赤マスク。  これで護れたら······無理むりむり、私は何を考えて。  ドカッ、音にハッと気が付いてドアを覗くとうずくまっている内田先生はお腹をやられたようです。 「う、うあっ、あっ」 「ガキどもは奥か」  ヤ、ヤバいっ、こっちにくるっ、しかも子どもたちをさらいに。  私は目を思いきりつぶって······いつも先生、先生、と私に集まってくる子どもたち。  お仕事は大変な時もあるけど、いつも愛おしくてたまらない。  そんな子たちの悲しむ顔が目に浮かびます······。 「うっ、まっ······て」  コトッ、  コトッ、  コトッ、 「ま、まてーいっ!」 「あん?」 「あ······」  私は変身して、赤マスクを被っただけですが黒ずくめをほうきを前に構えて立ちはだかりました。  相手は一瞬動揺していたような。 「······な、なんだコイツ」 「わ、私は正義のヒーロー······え〜っと、えーっと、タッ」 「タッ?」 「タコ」 「タコ?」 「タコサン·ウインナーですっ」  なぜか寒気を感じました。 「······おめえ、ふざけてんのか?」 「お、おふざけは子どもの遊びということで、か、帰ってください」  再び長身の黒ずくめは歩き出したので、 「と、止まってください、た、叩きますよっ」  しかし止まらないで、 「やあぁぁぁ〜っ!」  もうどうにでもなれ〜っという気持ちで私は飛びかかったのです······。
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