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タコさん?
「――吉田先生、吉田先生っ」
「内田先生、ご無事でよかったです」
「吉田先生どうしてあんな······え〜っと、
ふ、不思議なことを〜」
「は、ははっ······バカですよね、はは」
結局わたしは溝うちをパンチされて内田先生とともにあっさり捕まり、さらには男の子一人と女の子一人と一緒に人質にされてしまいました。
最低です。私は状況を悪化させただけで、人質にまでなってしまうなんて、感情的になってしまって······おとなしくしてればよかったのに。
頭お下げると泣きたくなりました、だけどすぐ隣で、
「ぐすっぐすっ······」
「ウエノくん」
「よじだせんせい、たすけて、ぐすっ」
なんと胸の痛いことか、この子たちはいま恐怖というモノを体験してしまっている。いっしょう心に傷を残してしまうであろう体験を。
「だいじょうぶですよウエノくん」
「せんせー」
「このタコサン·ソーセージにまかせなさい!」
「タコさん······ソウセージ?」
いまは悔やんでる場合ではありません。この美しく純粋な子たちを救うのはこの私、タコサン·ソーセージしかいないのですから······ウインナーよりは良いネーミングなはず。
幸運なことに手は自由なので、今度はズバリッ、銃を奪いますっ。
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