オーディナリーデイズ

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少女はその瞬間、表情を緩めて私に抱き着いてきた。 「私もその歌、超好きなの。何でお兄ちゃんそんな歌知ってるのよ。アルバムにしか入ってない曲なのに」 少女はカナハミについての情報を一気に語り出す。 相当なファンの様だった。 一通り話終えた後に、顔を上げて、 「で、何で知ってんのよ」 と再び訊いた。 私は、少し戸惑い、 「ネットで聴いたんだよ。い、良い歌だなって」 私は顔を引き攣らせながら答えた。 「だよねぇ」 妹は嬉しそうに微笑んで言った。 「お兄ちゃんがカナハミ好きだって知らなかったよ。私にとってはもう神だから、カナハミ」 妹はまた抱き着いてきた。
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