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馬車が魔物達に襲われている。
襲っているのはベビーマウスだ!
「おい!お前達、馬車を襲うのを止めろ!」
「うるさい!お前は……
あっ!お前達は! あの時の……」
「お前、前に私達を襲ったベビーマウスだな!」
「あの時は不意を突かれて油断したが、今度は負けないぞ!」
「いつ、あっしらが不意を突いたんだ! また、泣かしてやろうか!」
「今度は兄ちゃん達もいるから負けないぞ!」
ベビーマウスの兄弟、八匹がこちらを見ている。
「ダイコン、油断するなよ!」
「大丈夫です!こいつら弱いんで…」
ベビーマウス達が一斉に襲って来た!
厚揚げはお玉を使ってベビーマウス達を次々と尻もちをつかせた!
尻もちをついたベビーマウスの頭をダイコンはゲンコツで叩いていった!
ベビーマウス達は次々に泣き出した。
「ウェ~~~ン!」
「ウェ~~~ン!」
その声を聞きつけジャイアントマウスが現れた!
☆ジャイアントマウス
ベビーマウスの親
鋭い爪と牙で攻撃する!
立つと、身長は三メートルにもなる巨体である。
「俺の子供達を泣かした奴は誰だ!」
「ヤバイ!子供の喧嘩に親が出て来やがった!」
ジャイアントマウスは腕を振り回しダイコンを飛ばした!
更に、ジャンプして厚揚げを踏みつけようとした。
「うわ!」
厚揚げは辛うじて避けた!
「隊長!こいつは強いですぜ!」
「あぁ、作戦を考えよう!」
“ゴニョゴニョゴニョ”
「よし、いいか!」
「ヘイ!」
厚揚げ達はジャイアントマウスの後ろと前に別れた。
前に居るのは厚揚げ!
後ろはダイコンである。
厚揚げはジャイアントマウスの足元をお玉ですくった。
“ズデ~~~ン!”
ジャイアントマウスは尻もちをついて倒れた!
すかさず、ダイコンはジャイアントマウスのお尻を剣で刺した!
“チクリッ!”
「ウォー!」
ジャイアントマウスは思わず声を出してしまった。
「痛~な!容赦しねえぞ!」
ジャイアントマウスは立ち上がって襲って来た!
厚揚げはお玉を使ってジャイアントマウスの足元をすくった!
“ズデ~~~ン!”
“チクリッ!”
「ウォー!」
また、ジャイアントマウスは大声を上げた。
ジャイアントマウスは立ち上がって襲って来た!
厚揚げはお玉を使って足元をすくった!
“ズデ~~~ン!”
“チクリッ!”
これが、8回も続いた。
さすがにジャイアントマウスも痛みに我慢出来なかったのか……
「今日はこれぐらいで許してやる!」
と、言ってベビーマウス達を連れて帰って行った。
「あ~あ!行っちまった」
“タラタラ ラッタッタ~”
厚揚げのレベルが12になった。
ダイコンのレベルが18になった。
二人はこれまでの戦いでレベルを上げていた。
「おい!ダイコン!
お前レベルアップ早くないか?」
「いや、そんな事ないです。
……体質なんでしょうかね?」
二人は黙ったまま……だった。
「勇者様、助けて頂いてありがとうございます。
私達は町から町へと行商をしている者です。
私はマカロニ、これは妻のナポリ、こちらが娘のカルナーラです。
最近、この辺りは魔物が多くて困っておりました。」
「僕は厚揚げといいます。
こちらは子分のダイコンです。
魔王を倒しに旅をしています」
「おぉ、魔王を倒しに……いかがでしょうか?
次の町までいっしょに旅をしませんか?」
「良いのですか?」
「もちろん、私達は大助かりです」
こうして、厚揚げ達はマカロニ一家と旅を続けた。
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