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「F1レーサーって。
確かに、この歳だし、付き合いはいくつかあったよ。でも、会った瞬間、結婚したいとまで思えたのは、花ちゃんだけなんだ。
即決はやめて。
少しずつ考えてくれたらいいから。」
「……」
そうは言われても、頭は追いつかない。
本当にいきなり過ぎて。
確かに、即決してお断りは失礼なんだろう。
ただ…
一瞬私の頭をよぎったのは……
「花!! 」
え? なんで⁇
店舗の入り口から寿貴先生が入ってくるのが見えた。
閉店の看板だけかけて、自動ドアはまだ開いていたみたいだ。
「寿貴⁉︎どうしたんだ?」
「………花を迎えに来た。」
「え?」
驚いた顔で、寿貴先生と私を目で行き来する松村さん。
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