トラウマを告白 side寿貴

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俺自身、彼女と旅行なんて初めてのことだったから、予約を取るだけでも緊張した。 もちろん、夜のことも。 そう、この旅行で、全く遊んでこなかった真面目な俺は初体験を経験するはずだった。 日中はテニスをしたり、旧軽井沢銀座を歩いたり、観光を満喫した。 そして、満を持しての夜だった。 彼女をベットに誘い、キスをした。 すると、彼女の様子がおかしくなったのだ。 口元を押さえて下を向き、そのままトイレに駆け込んで行った。俺は一瞬呆然としたが、すぐに彼女を追いかけた。 食べた物が悪かったのか、それとも…俺とのキスがイヤだったのか…。 そんな不安に駆られながら、彼女が出てくるのを待った。 出てきた彼女の顔色はかなり悪かった。 正直、もう続行するような雰囲気ではないし、 俺は彼女の体調が心配でならなかった。 しかし、彼女の方が、大丈夫だからと続けようとした。 あり得ない。 俺は彼女の体調も気遣えない鬼畜じゃない。 そう言って、その日はそのまま休む事にした。
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