桜川産婦人科病棟での出会い

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赤城さんとは、常務取締役であって、東京本社の企画部長も兼任している。 父の大学の後輩で、ずっと東京支社を支えてきてくれた人だ。 「ただな、その企画が当たれば、ここにドッと客が溢れる可能性がある。 そうすると、病院のスタッフに迷惑がかかる。ここは病院スタッフの憩いの場だ。限られたランチタイムに席がなくなるとか、時間がかかってしまうような事は避けたい。」 なるほど…。 その可能性はある。 当たればだけど。 「だったら…… 以前から考えていた事なんだけど、ボックスランチを販売出来ないかしら?お弁当販売よ。ASAKURAらしく、健康を意識して、かつオシャレなボックスランチを日替わりで作るの。SNS映えも意識した方がいいわね。 そして、テラス席を中庭側にもっと増やすのよ。ボックスランチ購入者限定スペースとして開放するの。天候にもよるけど、日中外に出ることがなく、陽の光を浴びられないって、よくお客様から聞くの。お昼休みくらい、日向ぼっこ出来たら、皆さん日々のストレスも和らぐんじゃないかなぁ。」 「……それ、いいな。  よし。今すぐに企画書に取り掛かってくれ。」 やった! 「はい! 頑張ります!」 まずは病院への申請書類だ。
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