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「ねえ? お兄ちゃんどう思う?
花ちゃん、かなりウブな感じだけど、周くんと合いそうじゃない?
花ちゃんは跡継ぎじゃないみたいだし。
和菓子屋とコーヒー屋。
ミスマッチなようだけど、このコーヒーを飲んだらアリかな? って思ったのよ。
家柄も釣り合ってるし。」
………は?
周の相手か?
「フフフ、イメージ的には光源氏の正室、三ノ宮って感じよね〜。
いや、それじゃダメよね?
本命は紫の上なんだから…。
それに三ノ宮って浮気してたっけ?
……あれれ?」
「……ないだろう。
現実世界で、光源氏がいたとして、お前は友人に勧めるのか?
不誠実もいいとこだ。」
「あら、そんな事わからないじゃない。
案外現実世界では、可愛くて性格も良くて、育ちもお家柄も良い正室なら、光源氏も夢中になるかも。花ちゃんが周くんの最後の女になるかもしれないわ。」
「……。」
ないだろう。
……いや、ないよな?
でも、今までにいないタイプなのは確かだろう。誰とも付き合ったことがないっていうことは……“真っさら”なはずだ。
周がいつも相手にするタイプじゃない。
………ないだろう。
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