SヒルズタワーVIPラウンジ

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「社長…。 本当に相変わらずですね。 花ちゃんが小さい時から全く変わってないじゃないですか〜。」 「うるさい。 は、花が、よ、よ、嫁に行くなんて…」 あー、始まった。 私が嫁に行くと想像しただけで、悲し過ぎて涙が出るらしい。 朝倉コーヒーの社長が。 イケオジで通ってる、ファン多数の朝倉仁が。 まさかこんな姿になっちゃうなんて、想像つかないよねぇ。 「お父さん、大丈夫だから。 ね? まだまだお父さんのそばにいるから。 安心してね?」 「花ぁ〜〜」 いつもこのパターンなんだよ。 赤城さんも慣れてるからね。 あーあ。呆れてるよ。 「これは子離れが大変だね。 花ちゃんも苦労するよ」 「……はい。 お見苦しいところを……いつもすみません。」 あ、そうだ。 これこそチャンスじゃない? 企画の話で気を逸らそう。 「ね、お父さん? 落ち着いた? お昼に話した、企画、赤城さんに話してくれた? ワークショップの話。 お父さんにインストラクターやってもらって、 カッコ良くコーヒー淹れてもらうの。 あと、ボックスランチのことも。」
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