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『まだまだ終わりそうにないです。
今からお試し会を始めるので。
ちゃんと帰れますから、大丈夫ですよ。』
そう返信したところで、松村さんが戻ってきた。
とても繊細そうなグラスに氷を沢山入れて持ってきてくれた。
「これ……耐熱ですよね?
なんだか繊細そうで…。」
「あぁ、このグラスは耐熱だし、見た目より逞しくできているから大丈夫。」
良かった。
ではここにアイス用に淹れたNo.8を注がせていただこう。
こうすると、また風味が完全に変わる事に、一昨日気づいたのだ。
アイスにすると、濃い麦茶感はなくなり、いかにもコーヒーという味になる。
和菓子と合わせるとどうなるか、楽しみで仕方がない。
沢山の氷にNo.8を注いでいる間に、寿貴先生からメッセージが来た事は、すっかり頭から抜け落ちてしまっていた。
「では、しばらく感想は自身の中に閉じ込めて、味わってみましょう!」
「わかった。いただこう。」
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