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「ごめん。直人がかわいすぎて、急ぎすぎたかな?」
「あ…」
意外とあっさり引き下がってくれて、ほっとする。
「まだまだこれからだもんね。こんなにがっつかなくても、直人はいなくなったりしないよね。」
そう言って、離れてしまった間宮さんの感覚に、寂しく思ってしまう。
あんなことがあった後も、普通に同じ職場だから、僕たちは普通に接して、職場では
何ら変わりはない。
「ねぇ日置君 今日飲みにいかない?」
田中さんに声をかけられる。
田中さんは、なんと僕たちの恋をはじめから応援してくれていたらしい。
もてるくせに奥手な間宮さんに、あの手この手ではっぱかけてくれてた。
そういわれると、いろんな行動に思い当たるところがある。
「あっ 2人きりでいきたいんだけど」
「え?」
「大丈夫よ。蒼にはちゃんと許可とるから。それに取って食べたりしないわよ。」
フラグでしょうか?というぐらい怪しい笑顔だ。
「じゃ 5時半に出るわよ」
固まってる僕を無視して約束を取り付けた。
仕事終わりに携帯を確認すると、間宮さんからメッセージが届いてる。
♯お疲れ様。田中と飲みに行くんだって?
♯何かあったらすぐ連絡して、早く帰ってきてね
大人の余裕です。
「さぁって 行こうか?」
こうして、僕は田中さんと夜のとばりの中に消えることになる。
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