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「へえ。どうして、そんな係を?」
「書庫でこっそり読んだの。聖剣は水を操ることもできるけど、その応用で、地下の水脈を操作できるって」
「そりゃすごい」
「うん。それで、わたし思ったんだ。もしかしたらこの国の土地が豊かなのって、水の剣で水脈を操ったからなんじゃないかって。でね。その影響で、他の土地が痩せ細っているのだとしたら」
「メイグ。それは考えすぎじゃないか?」
と、軽い口調で話すラキエスだが、内心は穏やかではなかった。メイグはおそらく、水の剣に触れることで、水脈の操作が行われたかを探るつもりなのだ。もし、彼女の想像通り、水脈の操作があり、それが国の利益だけを求めたものだったとしたら。メイグのことだ。きっと反発する。
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