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結局、成績は良かった。
特に、数学。苦手教科なのに、良い評価をもらえたことに驚きだった。もしかしたら、数学の先生が私のことを贔屓してくれているのかも知れない。
ということは、先生は私のことが好きだということ? 先生と付き合ってみる? しかし、先生は四十代ハゲ。
「いや、ないわ」
「何独り言言ってんだよ」
「え? あ、なんでもない」
声をかけてきたのは、私が通知表を受け取り終えて次の人が受け取っているところで、またそのうしろに並んでいる、園田風太だった。
「どうせ成績良かったんだろ」
「ううん、そんなことないけど」
「俺なんて『2』が五個くらいあるよ、多分」
「ふーんそうなんだ」
彼は少しヤクザ感がある。あまり関わらない方が吉だ。
まあ、五段階評価で『2』がつくこと自体まれだが、彼ならありえないことではないだろう。
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