八咫烏一族の白蘭

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八咫烏一族の白蘭

「兄上ー!兄上はやくー!!おいてくわよ!」 白銀の翼を広げ星が瞬く空を自由に飛ぶ。 「白蘭(はくらん)!待て!!!お前は早すぎる」 ぜえぜえと息を切らしながら黒い翼で飛ぶのは兄の秋月(しゅうげつ) 「もうっ!ついてこなければいいじゃない」 「そんなわけにはいかない。父上にお前のことを頼まれているからな!お前はすぐに問題をおこす」 「またその話」 「この前も村で問題を起こして父上に謹慎させられていたの知ってるぞ。もうああなりたくないだろ?」 「もしそうなったら、また兄上に助けてもらうからいいもん」 「…勘弁してくれ」 兄の小言にうんざりしていると人間界への境目が見えてきた。
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